先生との恋☆Second・Story☆完結☆
そう発して不審者の肩を押した。
「や、ごめん」
「来るなって言っただろ。玄関に靴あったからもしかしてって思ったけど」
「秋もう帰ってると思ったら心ちゃんが居てさ……警察呼ぶって言いだして」
「で?」
「……追い掛けっこしてました」
はぁーと聞こえるように大きく吐き出される高橋の溜息。
そして、
くるっと振り向いて呆然と会話を聞いていたあたしを見て「ごめん、もう大丈夫だよ」と笑顔で言われた。
大丈夫、と言われても。
未だ近付こうとは思えずその場に留まったまま。
「高橋の……知り合い?」
寝起きだし、暑いし、今ちょっと走ってカラカラの喉。
そう聞くのが精一杯だった。
「……勝手に入ったんだ?」
「合鍵使った」