先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「で、心に自己紹介しなかったの?」
あたしの問いに答えずそのまま不審者に聞く高橋。
答えてもらえなくても、話し方からして、高橋の知り合いっていうのは分かった。
不審者は高橋の質問に拗ねたよう唇を尖らせながらあたしを見る。
その様子にちょっとイラっとしたんだけど。
「だって秋の友達だって言ったって信じてくれないと思ったんだもん」
「は?第一声が“パジャマ!”だった癖に」
そこで自己紹介されたら不審者だとは思わなかったけど。
思わず不審者に言う。 黙っておけない。
「いーや、どうせ信じてくれなかったって」
「ヘラヘラしながら近付いてこられたら誰だって不審者だと思うし!」
高橋の向こうの不審者を睨み付ける。
すると、あたしは睨んだはずなのにヘラーっと笑う不審者。
それがまた勘に触るんですけど。
「……何がおかしいのよ」
低く言えば、ん?と首を傾げる。
絶対ふざけてるとしか思えない。
「いや、やっぱ気が強いなーってね」
「……どうも」
やっぱって何よ、と思うけど。
「で、どちら様ですか?」