先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「無視すんなよ」
って言いながら高橋に絡もうとしてるけど……。
コレ、って言っちゃ悪いけど。
コレが本当に高橋の親友? なーんかイメージと違う。 全然違う。
真面目な高橋の親友だから同じように真面目そうな人なのかと思えば、明らかに真面目そうに見えないし。
絶対あたしの方が真面目に見えるし。
思わず凝視してしまえば、その視線に気付いた不審者がこっちへと近付いてくる。
つい、隣の高橋の腕を掴んで構えてしまう。
「怖がらせてごめんね?俺、黒須聖って言うの。秋の“親友”だからよろしくね」
親友、って部分をかなり強調されて手を差し出される。
一瞬差し出された手を見た後
また目を見上げれば笑ったまま。
……仕方なく手をちょこっと出せば。
「よろしくねー」
あたしが握る前に握られて
ぶんぶん上下させられた。
結構握力強い。ちょっと痛い。
手加減してよ。わざとか。
変な敵対心が沸き起こる前に、手を自分の方に引くと、案外あっさりと放してくれた。
「やー、間近に見たの初めてだけど結構可愛いね」
覗き込むように顔を近付けてくる……黒須さんに顔を引く。
「聖」
離れて、と黒須さんの後ろから聞こえてくる高橋の声。私自身も離れてよね、と思ったのが口じゃなくすぐに顔に出てしまい、眉を寄せてしまう。
少し気になるのは、さっきからの黒須さんの言動。