先生との恋☆Second・Story☆完結☆
第一章―再び―
新しい生活
「うー……あっつい!」
梅雨もあっという間にあけ、本格的に夏に突入しようかという7月の上旬。このうだる夏の暑さ。
イライラするジメジメ感。
窓を全開にしているのに、全然涼しい風が室内に入ってこない。
ひんやりとしたソファーの上を、熱を持てば冷たい所へとゴロゴロ移動しながら
誰にも聞かれる事のない夏の暑さに対する文句をつぶやく。
暑い。本当に。夏なんだから暑いのは仕方ないんだけどさ。せめてカラッとした暑さにして欲しい。
何もせずただじっとしているだけなのに体にまとわりついてくるベタ付きが気持ち悪い。
……ソファーの端に頭を乗せながら、近くの時計へと視線を這わせれば
午前9時過ぎ。
……そろそろ、じゃないかなぁ。何も問題が起きていなければ、だけど。
手に持っていた雑誌を両手で持って
団扇の変わりに自分に風を送ってみる。
……ダメだ、団扇には重すぎる。
この扇ぐ労力でまた汗が……。
「あーついー……」
ハァー、と暑く苛立つ気持ちを雑誌にぶつけて床に投げ捨てた。
――パタン、と音を立てたそれ。