先生との恋☆Second・Story☆完結☆
声が、大きい。煩い。
「じゃあね!」
高橋の返事がくる前に、そう言ってドアを開けて出ていった。
ゆっくりと閉まるドア。 あたしは一歩玄関に下りて、ドアをがっちり閉めて音を鳴らして鍵をかけた。
結局仕事についても教えて貰えなくて。
別に良いけど。
何なのあの人……。
囁かれた低音ボイスが耳に残って気持ち悪い。
不覚にもドキッとしてしまった自分も許せない。耳を洗いたい気分。
朝から疲れた。
再びリビングへと戻ると、ソファーでテレビを見ながら寛いでる高橋。
この高橋と、あの聖くんが親友ねぇ……。
どういう経緯でそうなったのかがかなり気になる。
「ねぇ、」
声をかければあたしの方を向く高橋。
「はは、疲れた顔してる」
私の顔を見て笑う高橋。 疲れたよ、短時間で。