先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「…企んでないけど」
「今のちょっとの間は何ですか」
「うるさいなぁー…大丈夫だって」
「どーだか」
「はぁぁぁ?」
「――心ちゃん」
高橋と何気なく話していたら呼ばれたあたしの名前。
声のした方を見れば、
開けっ放しとなっていたドアの外に立つ人物。
久しぶりに見た、あのにこやかな笑顔。
その笑顔を見るだけで、あたしも自然と笑顔になる。
「清水先生!」
「入っても良いかな?楽しそうに話してたから入りづらくてね」
あたしが手招きすれば笑いながら入ってくる。
楽しそうに、って所は微妙だけど。
医者らしい高橋の態度は不満だし。楽しくない。
「久しぶりだね、心ちゃん」
「本当久しぶりです。健診に来ても先生じゃなくて高橋だったからさぁ……」
清水先生とは会えなかったんだよね。
不満を呟くように清水先生を見上げれば、視界の端で高橋がムッとした表情をしたのが見えた。
「すっかり高橋先生が心ちゃんの担当だからね。安心かな」
「あたしは清水先生が担当だって思ってますよ?」
「……嬉しいなぁ」
だって。と清水先生は高橋を見る。