先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「うん、似合ってる」
似合ってる。真顔なら。
でも、素直に褒めればその顔も瞬時に壊れて元のヘラヘラ顔に。
「バカな顔曝すなって岡本さんは言いたいんですよ」
一度箸を止めて聖くんの顔を見ていた高橋が聖くんに言う。
「バカじゃねーもん」
「黙ってれば良いってタイプですよね」
「あ、それ分かる」
黙ってれば普通にいい感じの人だと思うだろうし。
いつも真面目な顔の高橋と笑ってる聖くんは本当に正反対。
「この笑顔だって仕事する上では大切なんですー」
高橋に向かって返しながら、首から下げていた物を外して、あたしの方に見せてくる。
「はい。俺の、職業です」
前に乗り出す様にして、書かれた文字を読む。
下半分に少し大きめのサイズで書かれている、聖くんの名前。
そしてその上には……
「理学…療法士?」
理学療法士?
「そ。一応俺もこの病院に勤務させて貰ってんの。理学療法士として」