先生との恋☆Second・Story☆完結☆
わちゃわちゃ言いあう2人を見ながら、呟く。
「…でも、本当に意外」
「ですよね。僕も大学で聞いた時はちょっと頭疑いましたもん」
「頭良さそうには……見えないもんね」
うん。
家に来た時もただの男、って感じだったし。
あ、不審者か。
「ひどっ!……これでも俺、“先生”って呼ばれてんの。“先生”なの」
「へぇー……」
「秋と比べたら俺の方が上かもだよ?秋なんか先生じゃなくて高橋って呼ばれてんだからさ」
ね?とにやにや高橋を見ながら聖くん。
高橋が冷たい目を向けてる。
高橋もそう言えば、先生って呼ばれたいって言ってたもんねぇ……。
あたしは言わないけど。
「それに国家試験に受からないと取得できないんだよ?」
国家試験、ね。難しい試験なのは名前からも分かる。
あたしには一生無縁だと思う。
「頑張ってなれた仕事なのに見た目で判断するなんて……ひどい」
泣き真似をしだした聖くんに、あたしは苦笑しながら高橋を見ると、
やっと食べ終えたみたいで箸を置きながら「ほっといて良いですよ」と口を動かした。
「見た目じゃなくて性格から判断しても賢そうには見えないし」
「……秋みたいに眼鏡掛けたら賢そうに見える?」