先生との恋☆Second・Story☆完結☆
―――…人が行き交う廊下を歩く。
時々あたしがちゃんと付いてきてるか見てくる高橋が面白い。
「部屋で、大人しくしててくださいね」
「分かってるってば」
煩いなぁ。
「聖と、騒がないでくださいよ?」
「騒がないし」
ふーっと、溜息を吐く高橋。やっぱり、ここでの会話はこんなのばっかり。
変わってない。
「それじゃあ……仕事に戻りますからね」
「はいはい」
部屋まで送ってもらって、ベットに腰掛けると高橋はそう言って出ていった。
一人になった、部屋。
閉鎖されたこの空間はやっぱり寂しく感じる。
……それにしても。
聖くんも病院勤務だったとは……。
医者では無かったけれど、それなりに高橋の友達は“そういう関係”の人なんだ。
……そう、だ。ハッ、と閃いた良い事。
高橋は聖くんを大学からの友達……って言っていたから
聖くんから高橋の大学時代の話、聞けるんじゃ?
面白いエピソード、あんまり無さそうだけど。
何か高橋の弱味を見つけられたら……と思うと、思わず笑みが零れた。