先生との恋☆Second・Story☆完結☆
それを受け取って口に運んだ……けど。思っていた味と実際に感じている味が違う。
「水!」
かよ。思わず言ってしまって、顔にも隠す事無く出てしまった。みたい。
聖くんが噴き出した。
「ハハッ……」
……ムカつく。
「これ、嫌がらせ?」
「違う違う!俺の好意!秋に言われてるんだよね。甘い物与えるなよって」
で、作ってあげたの。そう言う聖くんからペットボトルへと……ラベルを凝視する。
ラベルは、『果汁たっぷり!ピーチジュース!』なんて桃好きが買ってしまいそうな可愛いラベルだけど。
中は、透明な水。水だ。少しだけうすーく桃の味がするような気もするけど…。
あたしこのジュース、売店で見かけた事あったけれどもっと濁った色してたもん。
いかにも果汁入ってるって感じの。こんなにクリアじゃなかったし商品としてはどう考えても薄すぎるから水か、って言ったんだけど。
何この手の込んだ嫌がらせ。ふざけてるとしか思えない。
「何これ。これと高橋の言い付けって関係あるの?」
「水じゃないとダメかと思って。入れ物がコレだとジュース飲んでる気分になれるでしょ?」
「……どうせあたしがジュースだと思い込んで飲んで水だと気付いた時の表情見て笑うつもりだったんでしょ」
いかにもあたしの為にって言い方してるけど。中身はイタズラ好きの子供だ。最低だ。