ギャルバン!!! ウチら最強JKバンド!!!
「―――私、ほんとうは流産してよかったって思ってます」





「え?」





リンナだけが声を出した。





「きっと私一人では育てられないと思います。せっかくバンド組んだのに学校だって辞めることになるだろうし。何よりみなさんに会えなくなるのは嫌です―――」





そう言いかけたミクの赤く腫れた頬を、リンナが叩いた。





「ちょっ! リンナ!?」





「たとえ望まない妊娠だとしても、流産してよかったなんて言わないで! 一つの命がなくなったんだよ!?」





ミクがこらえきれない大きな涙を流していた。





「………逃げないでよ」





言い残してリンナが病室を出ていく。





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