ギャルバン!!! ウチら最強JKバンド!!!
アタシは、走る。





ただひたすらに。背中で揺れているケースの中で、ギターが乾いた音を立てた。





ギターも泣いている。





前にもこんなことがあった。





その音色が、泣いているようにしか聞こえなかったこと。





アタシは、どれだけこの日を待ち望んでいただろう。





初めてあのライブを見た日から、ずっと夢見続けてきた。





どんなに小さくたってかまわない。





観客がいなくたってかまわない。





アタシだけを照らすスポットライトを浴びて、ギターを思いっきり弾きたい。





そしてアタシの隣には、ただ、アナタの姿があればいい。





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