No.1女総長は男子高生



その後いろいろな話をして寮に戻った


何でも郁兄はばぁちゃんから私を守るように頼まれたらしい
急に寮の管理人が変わると怪しまれるので一年前…つまり私が入学するのと一緒に寮の管理人になったらしい


って高校入る前からもう転校する事が決まってたってことかよ…
あのじじぃとばばぁ…





「なぁ…葵と郁杜さんて知り合いなん?」

突然大和が聞いてきた
他の奴らも耳を傾けていた


『えっと…兄ちゃんの友達…かな』


「かなって…お前なぁ」

郁兄がため息をついた

「ぇえ!?葵兄ちゃんいんの!?」

惺が驚いたように言った

『え…あ…まぁ…2個離れてるけど…』


「へぇ〜そっくり?」


『さぁ…自分じゃわかんねぇや…』


「葵?」


龍翡が心配そうに見ていた


『え…あぁごめんごめん!』


兄ちゃんの話題になるとキツいけどみんなには心配かけられない…

『とりあえずよろし…「梓さん?」


突然呼ばれた名前…
男の私ではなく女の私を…呼んだ?

「わぁ〜やっぱり梓さんだ!!!!久し振りです!!!」

『お前っ…鳴耶!?』


「覚えてくれたんですか!?めっちゃ嬉しいです!!!」


この騒がしい奴は犬茅鳴耶《いぬがやなりや》
私の一個下の後輩
私と同じく一年前まで《鳳凰》の下っぱだった
転校を切っ掛けに辞めた

「なぁ?葵。梓って誰や?」


『あ…』


大和の言葉で自分が今梓ではなく葵だってことを思い出した


『いや…その…梓は…「何言ってるんですか?大和さん。この人は葵じゃなくあずっ…むごむご…」


とっさに鳴耶の口をふさいだ


『鳴耶ちょっと来い!!!』

私は口をふさいだまま今度は鳴耶を外に連れ出した
















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