貴公子と偽りの恋

弁当を食べ終え、優子とまったりしていたら、ポケットの中で携帯がブルブルと振るえた。

携帯を開いて見ると、遼からのメールだった。

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屋上にいるんだろ？
鍵を開けてくれ
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せっかく優子とまったりしてるのに、遼の奴、邪魔しやがって…

俺は「チッ」と舌打ちし、仕方なく屋上の扉を開けた。

すると、遼の他に竹中恵もいて、俺は一瞬ドキッとした。

「優子先輩！」

竹中恵は、屋上に出るとすぐに優子に駆け寄って行った。

二人は知り合いだったのか？


「優子先輩がとても素敵に変身したって遼が言うから、見に来ちゃいました」

「そんなの、大袈裟よ」

などと、親しげに会話を始めた。