年上の彼氏
「遥ちゃん、柊子ちゃん、おはよう」
振り向くと、同じクラスの副学級委員長の長江(ナガエ)さんが立っていた。
「おはよ〜」
「今日、卒業式が終わってから皆でカラオケ行くけど行かない?」
「行く!!」
即答したのは遥。
「柊子ちゃんは?」
「いいよ〜。行く〜」
「よし!・・・遥ちゃんと柊子ちゃん『○』」
「幹事?」
手帳をもって、丸印をつける長江さんに聞くのは遥。
「そうなの。押し付けられちゃってさ〜。・・・じゃ、まだ聞く人いるから行くね!詳しくは・・・後で適当に言うわ」
「・・・了解」
後で適当って・・・。
足早に去って行く長江さんを
「大変だねぇ」
二人で呟きながら見送った。
卒業式は滞りなく行われ、
クラスの代表が賞状を受け取る。
私は3年間通った高校を卒業した。