年上の彼氏
歩き出すとクリスマス独特の雰囲気が私と遥のテンションをあげる。
「どんな感じのにする?」
歩きながら遥が聞くから
「この前、ラーメン食べに行ったとき財布を見たの」
「財布?」
「うん。その財布と同じブランドでいいのかなって」
「ほ〜・・・柊子にしては上出来じゃん」
「うん。本当は財布にしようかって思ってたんだけど・・・買ったばっかりみたいで」
「なるほど。よし、じゃ、そのブランド店に行ってみますか」
「はーい!」
「でも、今が一番高いよ?クリスマスを過ぎると安くなるけど・・・・」
「わかってるよ〜。でも、今日か明日渡したいの」
「しょうがないね・・・」
呆れ顔で言う遥。
「・・・うん」
クリスマス・イブに買い物なんて・・・高いに決まってるのに。
「会えないのに今日買う必要ある?」
「・・・うっ・・・いいの!会いに行くんだもん」
「はいはい。こうなったら柊子は頑固だからね」
「・・・ごめんね」
お店に行く途中で
「柊子、あれ買って」
と、クレープをおごらされた。
付き合ってもらったのは私だから文句は言えない。
「だけどさ〜・・・今日行くことは矢崎さんに言ってないんでしょ?」
「ん?うん」
「突然行って大丈夫なの?」
「ん?なにが?」
私を見た遥はニヤリと笑った。
・・・何?その笑い・・・。
「他に女がいるかもよ?」
「へっ?」
他に・・・女?