年上の彼氏
「で?どれにするの?」
何事もなかったように話をする遥にちょっと怒り気味。
「・・・・」
「悪かったって。もうからかわないから」
少し眉毛を下げて誤る遥に・・・・いつも負ける。
「・・・シンプルで小さめなやつ」
「シンプルね」
私が口を利くと言うことは、怒っていても機嫌がなおりつつあるって事もわかってる。
そんな遥にはホントかなわない。
「何で小さめ?」
「鞄持たない人なの。いつもポケットに鍵と財布入れてるから」
「なるほど。あんまり大きいと邪魔になるってことか」
「そう」
「ん~」
何か考えながら、私も遥もジーッとキーケースが並んでいるケースを眺めてた。
「「これ・・・」」
遥と2人で同じキーケースに目が行く。
「シンプル」
遥が呟いて
「ちょっと小さめだ」
私も呟く。
「「いいね!」」
2人で納得したところで、値段を見ると
「1万5千円・・・バイト代が半分飛んでく・・・」
「・・・仕方ないんじゃない?クリスマスだし・・・」
う~ん。
う~ん・・・・。
悩むなぁ。
ちょっと高いなぁ。
でも、喜んでくれるかな・・・・。
「柊子、どうするの?」
悩んでる私の側で、遥が聞いた。