年上の彼氏
不思議な顔をしていることに気が付いたんだろう。
「あ、私雷太の妹のライ子と申します」
そう言って、頭を下げた。
ライ子!?
い、いもうと~???
「嘘つくなよ」
すかさず突っ込んだのはライ君。
「妹って言うのは本当だけど、名前は小春。・・・ライ子ってなんだよ。俺の名前で遊ぶのやめろ」
ライ子じゃないんだ・・・。
「え~・・・だって雷太なんて、そんなにいないじゃん?インパクト大事でしょ?」
「柊子にはいらねーだろーが」
「いいじゃん。ケチね~」
「ケチとかの問題じゃねーんだよ!っつか、お前まだ仕事だろ?行かなくていいのか?」
ライ君の言葉に時計をみて慌てる小春さん。
「あ、そうだ。じゃ、秋ちゃん、兄ちゃんまたね」
「おお・・・」
呆れ顔のライ君。
「あ、小春ちゃん、ありがとね」
矢崎さんはなぜかお礼を言ってる。
「どうしたしまして」
「じゃ、柊子ちゃん、今度ゆっくりね」
「あ、はい」
小春さんは急いでブーツを履くと、部屋を出て行った。