年上の彼氏
「まぁさ・・・付き合ってもらっただけでも奇跡に近いんだから」
「・・・うん」
「これ以上望まないほうがいいんじゃないの?」
「う、うん」
そうなのかな・・・手を繋いだり、抱きしめてもらったり・・・そんなこと夢のまた夢?
大体・・・矢崎さんはなんで私とつきあってるんだろ・・・。
「ああ~。わかんない。わかんない~~~」
「ま、悩みなよ・・・それよりさ、アイス食べない?」
私の悩みより、アイスですか?
しかも冬に・・・。
「え!?寒いのに?」
「いいじゃ~ん」
道路沿いにあるお店でアイスを買う遥。
この寒いのにアイスを買うかね・・・。
「うまっ・・・・でも、さむっ」
歩きながら2人でアイスを食べてた。
結局私も買ってるし・・・。
そろそろ冬休み。
毎日矢崎さんのアパートに行きたいんだけど・・・それは出来ないし。
またおじさんのところでバイトかな。
期末も無事に終わり、恋の進展は全く無いまま冬休みを迎えた。
「柊子、おじさんが1週間でいいからお願いしますってさ」
お母さんが洗濯物を干しながら、ソファーでココアを飲んでいる私に言った。
「はーい」
特にやることもないし・・・矢崎さんにも会えないから、バイトしてた方がいいか。
そんなことを考えて毎日過ごしていた。