年上の彼氏
「じゃ、これは俺から」
車のドアの隙間から取り出したのは少し細長い箱。
「え!?」
「クリスマスプレゼント」
うそっ。
ゆっくり受け取って
「あ、開けても・・・いいの?」
矢崎さんを見ながら聞くと
「どうぞ」
笑顔で答えてくれる。
箱の中に入っていたのは、宝石のついた可愛らしい天使の羽のペンダント。
「か、可愛い・・・」
思わず笑顔になる。
良く見ると、左右の羽に小さな宝石がついていて。
色が違う?
「矢崎さん」
「ん?」
「この宝石の色が違うのって?」
「緑色の宝石は。柊子の誕生石のエメラルド。赤は俺の誕生石のガーネットがついてる」
え・・・。
「誕生日って言いましたか?」
「ん?この前ラーメン食べに行ったときに聞いたろ?」
「え?」
「覚えてねーの?」
「う、うん。あんまり記憶が・・・」
「そっか。あの質問でバレてるかと思ってた」
私の顔を見ながら笑ってた。
・・・やっぱりカッコいいんだよなぁ。
「ん?何?」
「え・・・」
いや、見とれてただけなんだけど。
「あ、これ・・・つけてもいい?」
私の言葉に、嬉しそうに微笑んで
「俺がつけてあげる」
と、私からペンダントを取り上げると、そっと首に手を回す。
・・・・ちょ・・・・き、緊張する。
目の前には矢崎さんの首筋が見えて・・・・ドキドキが止まらないよ~。