年上の彼氏


ちゃんと話さないとダメだ。気持ちを言葉にしないと

早足で矢崎さんのアパートに戻る途中。

あ、そうだ。

あることを思いついた私は、スーパーによることにした。


夕飯を作って一緒に食べよう。

「パスタくらいなら作れるかな」

味オンチだからなぁ。

うまく作れるといいけど。

もし、失敗したら・・・・念のために色々買い込んで。

夏なのにお鍋するの?

なんて状態になってた。

だって、お鍋が一番間違いないんだもん。


買い物が終わってスーパーを出たときには12時を過ぎていた。

今から歩いて帰ると1時過ぎちゃうな。

携帯置いてきちゃったから・・・心配してるかな・・・。

「か、買いすぎた・・・重いぃ〜」

・・・ハァハァ。


息切れをしながら急いで帰ると、駐車場に矢崎さんの車が止まっているのがわかって、ドキッとする。

玄関の前まで来たけど・・・緊張しすぎてドアが開けられない。

「すううう〜・・・はあああ〜」

思いっきり深呼吸をしてから、

・・・カチャ。

ゆっくりとドアを開けた。



















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