年上の彼氏
深いキスに朦朧となりながら、必死に矢崎さんに答えてた。
「あ、あの・・・」
「ん?」
「ど、どうしていいか・・・分からなくて・・・」
は、初めてだし。
「なにも」
「え?」
「何もしなくていい。・・・ただ俺のことだけ感じてて・・・」
そこからは、矢崎さんにすべて委ねた。
触れられるたびに感じる甘い快感。
優しく温かなぬくもり。
そして、
「柊子・・・愛してるよ・・・」
大好きな人の、甘いささやき。
初めて経験する、鈍い痛み。
少し切なくて。
でも、とても幸せな時間。
「秋仁さん・・・好き」
今まで呼びたかった大好きな人の名前。
伝えても伝えても足りない気持ち。
何度も何度も口にしてた。
秋仁さん。
好きです。
大好きです。