年上の彼氏


「ご飯食べた?」

乗ってすぐに聞かれたこと。

「いえ、まだですけど・・・」

「じゃ、食べに行こうか」

「え!?」

「ん?だめ?」

「い、いえ。行きたいです」

う、嬉しい。

付き合ってから、夜ご飯とか行ったこと無かったし。

日曜日も必ず夜7時には送ってくれてたし・・・でも、どうしたんだろう急に・・。

「今日はごめんな。いきなりコンビニに行って」

運転しながら、ちょっと困ったように笑う矢崎さん。

かっこいいなぁ。

「い、いえ。びっくりしたけど、会えたので嬉しかった・・・ですよ・・・」

恥ずかしいことを言ってる事に気がついて、顔が熱くなる。

「そっか」

ニヤニヤ・・・してますよ?

顔が、にやけてますよ!!

と、口に出して言えたらいいのに・・・。

そんなことも恥ずかしくていえない。

「・・・笑いすぎです・・・」

「ごめん・・」

私、そんなに面白いこと言ってないのに・・・。

「ラーメンとか食べられる?」

運転しながら・・・そして笑いながら聞く矢崎さん。

「あ、はい。時々遥とラーメン食べに行くくらい好きです!」

「そう・・・あの辺のラーメン屋って・・・一番館?」

「・・・そうです!一番館の学生ラーメン食べるのが好きなんです」

「・・・懐かしいな、学生ラーメン。俺も雷太と良く食べに行ったよ。・・・もうおっさんだから食べられないけど」

ちょっと懐かしそうに言う矢崎さんが可愛くて。

・・・なんでこんなに好きなんだろ・・・。

横顔を見ながら思ってた。

「柊子ちゃんビーム!」

いきなり言われて。

「ビーム・・・・」

そりゃ出ますよ!

だってカッコいいんだもん!!







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