☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
「なになに?」


 漸く相手をして貰えると思った彼女は、顔を輝かせて上目遣いに厳を覗き込んだ。


「はあああっ」


 厳は一際大きく息を吐き出すと、彼女に向き直って冷たく言い放つ。


「アップ中に呼吸が乱れるようなこと、しないで欲しいんだけど」


「もうっ! いいわよ」


 持っていたタオルを乱暴に首へ掛け、彼女は床を踏み締めながら大股開きでトレーニングルームを去った。


「フンッ、とんだ邪魔が入った。調子を整えないと、ウシッ」


 彼は顔をぱんぱん叩いて気合いを入れると、筋トレエリアに入っていった。


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