☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
「いてっ何すんだっ! ああっ、お前か」
1人の生徒を生徒を取り囲み、集団で小突き回していた男子グループの首謀者らしき男が振り向いた。
その視線の先には痩鼠小粒(ヤセネズミコツブ)が居る。彼女は静かに口を開いた。
「おいイジメっ子。お前まだ懲りないのか? 手を変え品を変え、卑怯なまねばかりしやがって!」
取り巻きらしき生徒が彼に耳打ちすると走り去る。その後ろ姿を見送った彼は不敵に微笑み、腰を曲げて小粒を覗き込んだ。
「俺が何に懲りるって? お嬢ちゃん。あん時はたまたま俺のバイオリズムが最低の時だったんだよ」
「そ、そうだ。あの時井手さんは、天命殺でもあったんだぞ」
横から口を挟んだ取り巻きは「余計なこと言うな」とひっぱたかれている。