☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
「レディー……ファイト!」

 厳は構えもせず、直立したまま孝則を見据える。次の一瞬、孝則は厳の懐に飛び込んで拳を厳の顎スレスレでピタリと止めて言った。


「不細工は不細工らしく、目立たず逝っとけ」


 しかし厳は全く微動だにしなかった。それでも孝則は不敵に微笑んで付け加える。


「フッ、お前の淫乱お嬢様はな、口では拒んでたけど身体は感じてた……ゼッ!」


 厳が孝則のみぞおちに打ち込んだ掌底が、台詞を言い終わらない内に孝則を弾き飛ばしていた。


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