☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
 そんな厳の気持ちを知ってか知らずか、幼い頃からいつも美麗を守ってきた厳にだけ、彼女は時々素の自分をさらけ出す。


その時に魅せる美麗の色香は、謀らずも厳の心を侵食し、ともすれば彼の心を崩壊の危機に陥れる。


しかし彼は、使用人としての務めを果たすことこそが自分の出来る最大の愛情表現なのだと自分を律して、青春の全てを主人である美麗に捧げていた。


「お嬢様、お車がまいりました」


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