☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
 その言葉は刺々しいが、ニコニコと楽しそうな笑顔の光と一緒に居ると、心なしか廼斗の表情も和らいで見える。廼斗の母説子は、光と廼斗がくっ付くものだとばかり思っていたのだが、いつの間にか彼は1人で居るのが好きになってしまい、今の微妙な交友関係が続いている。

説子としては、こんな暗いだけの息子を好いてくれる光と上手く行ってくれることが何よりの望みだった。だからこうして廼斗の予定を然り気無く把握し、その情報を逐一光に流しているのだ。


「ねえ、どうするう? ボリビア料理のお店だって。入ってみるう?」


「俺が香辛料苦手なの知ってるくせに」


 そっぽを向きながら呟く廼斗だが、光は聞き逃さない。それどころか軽く反撃を仕掛けてきた。


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