三階小児病棟
退院
いよいよ退院の日を迎えた。
まだ時間が有ったので、いつもの様に売店まで出かけた。
そこにはもうあの男の子の姿は有るはずも無かった。
売店で新聞と缶コーヒーを買って病室に戻る途中、小児病棟という文字を目にした。
何かに導かれる様に、足が自然とそちらに向いていた。
その階だけは扉か二重になっていて、暗証番号を押さないと入れない様になっていた。
私は扉の外からほんの少し中を覗いていた。
そこには明日を生きたくても生きる事の出来ない小さな命が、今日を精一杯生きていた。
その姿を見ていたら、いつの間にか頬を一筋の涙がこぼれ落ちた。
助かったこの命!
どんな事が有っても無駄に出来ないと思った。
3階小児病棟が“命”の大切さを教えてくれた。
完
< 7 / 7 >
この作家の他の作品
表紙を見る
ある夏の日。
僕は田舎に帰省して、メガネっ子の柚と出会った。
柚と過ごしたあの日…
僕は、あの夏を忘れない…
表紙を見る
毎日ご飯を食べる前に“いただきます”っていうけれど…
いったい何故言ってるのかな?
“いただきます”について考えてみて…
この作品を見ている人にオススメ
表紙を見る
内科医でまだ新米ドクター
桜庭真 25歳
MakotoSakuraba
&
保健室に入り浸る生徒
仲江厚保也 17歳
AtsuyaNakae
兄貴が学園長を務める
聖ミカエル学園
臨時で保健医の仕事を
するコトになった……
赴任1日目の出来事ーー
BL小説です。
苦手な方はご遠慮ください。
関連作品『保健室で待ってて…~先生との禁じられたヒメゴト~』
本編では弟思いの優しい真先生です。
注)上記の作品はBL作品ではありません。
続編『溺愛LOVER』
2011・5月4日完結
超短編です。
愛音*
表紙を見る
わたしの赤ちゃん
わたしはあなたに会いたかった
わたしの腕で
あなたを抱きたかった
わたしの胸から
あなたにおっぱいをあげたかった
わたしの耳で
あなたの声を聞きたかった
わたしの目で
あなたの笑う顔を見たかった
赤ちゃん ごめんなさい
こんなお母さんで ごめんなさい
本当に伝えたいこと
この想いがあなたの心に届きますように・・・
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
第3回日本ケータイ小説大賞最終審査進出作品。
レビューを書いて下さった方々、どうもありがとうございます☆