愛ガ降る
バスはタイミングよく5分ほど待ったところで来た。
着いた先は山の中にある遊園地だが、旅行雑誌によく載っていることもある知られた遊園地だった。
バスを降り、チケットを購入すると、大概くんはあたしの手を握り乗り物に向かい走り出した。
「あずは絶叫系は平気?」
「うん!全然平気っ!」
「よかったぁ、じゃあ俺のオススメ全部乗ろうっ!」
そう言う大概くんは、いつも見せる笑顔とはまた違い、童心に戻ったような無邪気な笑顔を見せた。
そんな姿を見ると、大概くんの過去に少し関われたような気がしてあたしも嬉しくなった。