愛ガ降る
自分が大概くんにとって大事な存在であるということを実感すると、今日の事を決して忘れてはいけないと強く感じた。
「よし!お腹もいっぱいになったし、もう一回りしてこよう!」
再び無邪気な大概くんに戻ると、残りの時間まで目一杯楽しんだ。
あっという間に時間は過ぎ、空がうっすら染まってきた。
「最後は観覧車に乗ろう…。」
大概くんはさっきまでの無邪気さとは一変し、あたしの手を優しく握ると少し照れた様子で観覧車に乗った。
大概くんの照れた姿はあたしにも伝染し、観覧車の中は緊張感が漂っていた。
こんな時、最初に口を開くのはやはり大概くんだった。