愛ガ降る
「ユウちゃん…、大概くんとの唯一の授業がなくなっちゃったよ…。」
溜め息まじりにあたしはユウちゃんに弱音をはいた。
「何言ってんのっ!
同じ学校なんだからいつでも会えるでしょ。まったくアズは彼女なのに、いつまでも片想いみたいじゃん。」
「…だって…。」
「あたしなんか卒業しちゃったんだから…、学校で会えるだけうらやましいよ。」
ユウちゃんの彼氏のタケルくんは、この春に大学に進学した。
「大学なんて出会いの場が山ほどあるんだから心配で…、その点、大概は絶対にアズ以外見ないからいいよね。」
ユウちゃんは珍しく普段は見せないヤキモキを妬いた姿を見せた。