愛ガ降る
お母さんが手伝ってくれた事もあり、上出来のお弁当が完成した。
着替えも持ち物も準備が整うと、ちょうど家のインターホンが鳴った。
来たっ!
あたしはその音に玄関まで走って行ったが、あたしよりも先にお父さんがドアを開けて大概くんと話していた。
「おはよう、大概くん!
準備出来てるからすぐに出られるよ。」
大概くんはあたしの浮かれた姿に笑顔を見せた。
「じゃあ、送っていこう。」
お父さんはそう言うと車を出し、あたし達は後部座席に乗った。
水族館まではお父さんが送ってくれる。それが今日のデートの条件の1つであった。