愛ガ降る
手術が終わったのは、日付が変わってからであった。
手術は無事に終わったが、2、3日はICUで過ごす事となる。
集中治療室にいる間は、痛みでほとんど身動きがとれず、面会もできないので、ただ天井を見上げているだけであった。
一人ベッドの上で孤独感も感じたが、あたしは大概くんの事だけは片時も頭から離す事はなく、それだけが唯一の支えになっていた。
そんな時間が丸3日になろうとしていた頃、予定よりも早く病室に戻れる事となった。
体も少し動かせるようになり、久しぶりに病室に戻って来れた。
まだ同じベッドの上だが、この病室には大概くんとの写真や2人をつなぐケータイ…それにブレスレットが置いてあった。
思うように手が伸ばせない今、あたしは大概くんの写真を見つめ、久しぶりの安心感からか眠りに付いた。