愛ガ降る
……事故…?…?
…だれ…が…?
その瞬間、頭を思い切り殴られたような衝撃が体中を走った。
頭の中は真っ白になり、何も考えられなかった。
「あずまっ!!」
お父さんの叫び声と同時に、あたしはその場で気を失った。
目を覚ますと、病室のベッドの上に戻っていた。
…夢…だったのかな…?
一瞬そうであってほしいと思ったが、目を開けたあたしの視線の先にはお父さんの姿が映った。
「あずま?
気がついたか…、大丈夫か?」
お父さんは、心配そうに覗き込んでいた。
視線を移すと、病室の隅には、お母さんが泣き顔を隠すかのように、窓の外をじっと見ていた。