愛ガ降る
「お父さんっ!
大概くんの病院に連れて行って!!」
あたしは、車に乗り込むと同時に、お父さんへすがるように頼んだ。
「もちろん、そのつもりだったよ!」
お父さんは、あたしが言うことをやっぱりというような表情で笑いながら答えた。
会計を終わらせたお母さんが車に乗ると、早速大概くんの病院へと向かった。
大概くんの病院は、あたしが入院していた病院から、ほんの15分ほどの距離にあった。
この病院にいる…?あんなに来たかった大概くんのいる病院なのに、間近にした途端に何故だか入院している大概くんが想像できず、急に気持ちは半信半疑になっていた。