愛ガ降る
大概くんもあたしと同じで、不安で怖かったんだ…。
大概くんは、ずっとあたしの為に自分の感情を隠して笑顔でいてくれていた。
そんな大概くんの姿に、何度勇気付けられた事かと思うと、感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。
「ありがとう…。大概くん。
約束通り、あたしは大概くんの元にちゃんと戻ってきたよ。」
あたしは大概くんにそう声を掛けると、早く目を覚ましてくれるように、自分の手首からラピスラズリのブレスレットを外し、大概くんの手首に願いを込めながら付けた。
「…今度は大概くんが、あたしの元に戻ってきてね…。」
あたしは眠り続ける大概くんの手を握りしめながら寄り添って泣いた。