愛ガ降る
大概くんの手からは温もりが伝わり、心臓からは脈を打つ鼓動を感じた。
その時…、
一瞬だが、微かに握りしめていた手が動いたようだった。
「……??
…大概…くっ…!!!」
あたしは次の瞬間、息をのんだ。
視線の先には、目を開けてあたしを見る大概くんの姿があった。
「あず…。」
あたしの目の前には、確かにあたしの名前を読んで笑いかける大概くんがいた。
「大概くんっ!!!!」
あたしは思わず叫び、大概くんに抱きついて泣いた。