愛ガ降る
無情にも時間だけは過ぎていき、真っ青だった空は、いつの間にかうっすらオレンジ色になっていた。
それまで重かった口と体がやっと動いた。
「帰ろっか。」
まだショックは大きいが、ユウちゃんがそばに居てくれたお陰で、気持ちは和らいでいた。
あたしは短かった片思いの気持ちを無理やり封じようと決心していた。
しかし、片思いにピリオドをうって数時間…。
そんなあたしの意志を一瞬で打ち砕くような知らせを耳にした。
『アズ、大変!
聞いてよ!!』
それは、少し前まで一緒にいたユウちゃんからの一本の電話からだった。