愛ガ降る
そういえば大概くん、この前休んだのはサッカーの試合って言ってたけど…。
こっそりでいいからサッカーする大概くんを見てみたい…。
そう思った瞬間、あたしは受話器を取りユウちゃんに電話していた。
『…アズ?
どうしたの?さっき話したばっかりなのに…?』
数分前に話したばかりのあたしからの電話に、ユウちゃんは不思議そうに出た。
「ユウちゃん…あの、サッカーの試合ってもうないのかな…?」
あたしの前置きのないそのセリフに、勘の鋭いユウちゃんはすぐに理解した。
『大概のサッカーの試合、見に行きたいの?』
「うん。」
『さっきまで落ち込んでたのに、気持ちの切り換え早いじゃん。まあ、それだけ大概のこと好きって事なんだろうけどね。
いいよ。今タケルに聞いてみるから待ってて!』
「ありがとうユウちゃん。」
あたし自身も、こんなに積極的になれるなんて思ってなかった。