愛ガ降る



大概くんの事を考えるだけで、胸が弾んで嬉しくなる。



こんな気持ちになるのは初めてだったし、ましてやこんなに誰かを好きになるのも初めてだった。



そんなことを思っていると、再びユウちゃんからの電話が鳴った。



「もしも~し、アズ!早速来週に試合があるみたいだよ!」



ユウちゃんの一言にあたしのテンションも上がった。



「ほんとに!!」



『しかも日曜日だって!その日が決勝らしくて、タケルの話しでは結構人も集まるから一般で見に行っても不自然じゃないってさ!』



「そっかぁ~。試合あるんだ!」



『一緒に行ってあげようか?』



「えっ、ユウちゃん一緒に行ってくれるの!?」



『もちろん!
その代わり、なにかおごってよ!」



「うん!」



浮かれたテンションが急激に上がっていくのを感じた。



学校以外の大概くんが見られる。それだけでただひたすら嬉しくなった。



その日の夜は、ショックで眠れそうにないと思ってはいたが、結局あたしの興奮は冷めることなく、どっちにしても眠れない夜を過ごすこととなってしまった。



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