愛ガ降る

接近




晴れ晴れとした気持ちにはぴったりの真っ青な晴天。



日曜日の朝はダラダラと過ごすのが定番だったあたしも、今日だけは爽やかに感じていた。



昨夜はまるで旅行前のように気持ちが高ぶり、時計を見ては朝までのカウントダウンをひたすら繰り返していた。



…あと数時間で会える。



そんな思いは昨夜から変わらず、試合会場にはユウちゃんとの約束の時間よりも前に着いてしまった。



当然ユウちゃんは会場に来てるはずもなく、到着のメールを送ると入口に立ち待っていた。



そんな時、



「陸~っ!!」



学校でやっと聞き慣れてきた大概くんの名前だけど…。



…だけど、今日は大概くんを呼ぶ声に違和感があった。




< 36 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop