愛ガ降る
「うん。
ユウちゃんは用事があって来られなかったんだ。
おめでとう。試合勝ったね。」
大概くんを目の前にしながら、普通に話せる自分に驚いた。
「そっかぁ、1人で来てくれたんだ。
俺も、アズとの約束守ったよ。」
「うん。ずっと見てた。」
今の気持ちを素直に出せる自分に少し自信が持て、思い切って自ら一歩踏み出して見た。
「…大概くん、これなんだけど…。
あたしパワーストーンが好きで、勝利を意味する石を使ってブレスレットを作ってみたの…。
…良かったら貰ってほしいんだけど、受け取ってくれるかな…?」
精一杯の勇気を振り絞り、あたしはブレスレットを大概くんへと差し出した。