mysterious [ﾎﾗｰ]

『カンナ？！』

皆が私に注目した。

私は自分の席に行き、かばんを起きながら続ける。

『ナギサはクミに虐められてた。
ねぇ？アオイ。』

アオイとはクミの取り巻き。
前までは髪の毛を金に近い色をしていて、スカートも短くギャルを気取っていたが、今では大人しく地味になっている。

そんなアオイは私に名前を呼ばれるだけでビクッとした。

『だから、誰かが突き飛ばしたのをナギサのせいにした。
そうじゃないの？実際。
しかもあの時…クミが階段から落ちた時……―』








『―…私ナギサの横に居たわ。』







ナギサはまだ顔を手で覆い隠し泣いているフリをしている。
だが、手の隙間からは口角が上へ歪む口元が見えた。

私はナギサとお揃いのカバンに付けてある、あかりと私で撮ったプリクラを貼ったキーホルダーをむしり取る。

チェーンが重力に引っ張られ、下へと落ちた。
小さな金属音が響く。

『…あかり。
噂流すのはいいけど………
あんまり舐めたマネしちゃダメだよ？』

キーホルダーを同じ様に手から話し重力へと任せる。

教室の床に落ちたと同時に私はキーホルダーを踏み付けた。