mysterious [ホラー]
パキパキと不快な音が響きながらキーホルダーは壊れた。

プリクラはグシャグシャになっている。

歪んだ私の顔が醜かった。

『…あかり』

ジリジリとあかりに近寄って行くと、教室に居る皆も私の後ろについて来る。






『あんた、覚悟してなよ。』






皆に睨まれているあかりは目が潤み足が震えていた。

きっと怖いんだろう。

『…ほん…とだよ!!!
アオイ!!!!あんたも見たでしょ?!
ナギサが…クミちゃん突き落とした所!!!!!!』

苦し紛れにアオイへ助けを求めるあかり。

私はくつくつと笑った。

『ねぇアオイ。
どうなの?』

目の前に来た私に目を泳がしながら考えている。

そんなアオイに私はヒソヒソと伝える。

『ナギサを庇ったら……
また前みたいに戻れるよ。
私たちの親友…って言ってれば皆が取り巻いてくる。
クミみたいになりたくないの?
取り巻かれたくないの?
皆から……尊重されたくないの?』

アオイは目を見開き私を見つめた。

笑う私につられアオイは妖笑する。

『…………嘘はダメだよ、あかり。』
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