男子校ファイター
天にも響く大声で雄叫びをあげたのは…
「今回の1等はお前等だ!!
…榛原樂!!
…村上秋(ムラカミシュウ)!!
他の奴等はペアを探せーっ。」
「「外れたーーーっ!!」」
…樂か。
内心。
どこかホッとした自分がいたような。
落ち着いたため息をつくあたし。
…村上秋?
初めて聞く名前だ。
でも…メチャクチャイケメンっ。
黒くて長めの髪。
切れ長なグレーの目。
高い鼻。薄い唇。
スッとした骨格。
細いけどがっしりした体。
大きな手。広い背中。
190くらいはある高い背。
クールで冷たいけど優しい空気。
ノリも良いでしょ。
あんなデカい声できたーーっって叫んでたもん。
仲良くなれるかもしれない☆
「はいっ。じゃあ13番の部屋はココね?」
「ありがと。サンキュな。飯田。」
あたしら13番の3人は、生徒会長に連れられ大きくて広い、寮棟に移動した。
…生徒会長は飯田っていうのか。
「…!!俺、村上秋ね。よろしく。3年だけど。寮は一緒で…一応西棟の寮長だから。」
「ぁ…はい!!よろしくです☆」
「良い先輩だよっ♪中はいろぉー、輝。」
「うんっ」
優しい笑顔で話しかけてくれる2人。
背も高いし、リーダーせいあるし…。
良いですな♪
あたし等が中に入ると、
正面に∩の形に並ぶ3つの机。
左の隅の方に木でできた二段ベット。
右の隅の方には風呂場とトイレに繋がるドアが2つ。
真ん中にテーブルとソファー…。
余分な空間のない狭い部屋だけど…。
可愛い水色のじゅうたんに白い壁。
結構気に入った。