旦那の貴方は俺様王子!?
第8話 遺書
~遺書~
太一へ
もしもお父さんが死んだら、お父さんの部屋
の棚の2番目の引き出しに通帳がある。
少ないが、生活の足しにしてくれ。
太一。お前には英語教師という夢がある。夢に
向かう太一はまさに男だ!
絶対に夢を叶えて、大好きな女性と幸せに
なってくれ。孫の顔。見届けられなくてすまない。
お前への形見は、私の結婚指輪にしよう。
決して派手ではないが、お母さんとの愛の
結晶だから、大事にしてくれ。
それから、心の事を頼んだぞ。
「人を信じて、辛くなったら空を見ろ」
お父さんの自慢の息子。太一・
「お、親父…。」
お兄ちゃんが泣いていた。