君を想えば
「今お前何て言った?」

「いや……何も言ってない…。」

「早く準備してって聞こえたんですけど?」

「空耳だと思いますけど…。」



昨日、

自分が言い放った言葉が嘘になってしまった。

こんなにも早く、

嘘になってしまうなんて…。

やっぱり私と勝也は、

一緒に学校に行かないといけない運命なんだ。

神様パワーも紙一重だ…。





結局、

今日も先に準備が出来たのは勝也だった。

今日は私の部屋でゆっくりと一服している。



「髪の毛がタバコ臭くなる。」

「準備の遅いお前が悪い。」

「………。」


言い返せない。

朝から撃沈。



「お前さ、

滝沢に会うのが楽しみなんだろ?」

「えっ!?べ…別にっ!!」

「分かりやすい反応するなや。」

誤魔化そうとして髪の毛を必死にといたら、

いつになく髪の毛が抜けてしまった。


「昨日も本当は眠れなかったんだろ?」

「ねっ…眠れた眠れた!!

超熟睡したし!!」

「うさぎみたいな目して何言ってんだか〜。」

「もういいから行くよっっ!!」



こんなことも以心伝心は勘弁して欲しい。

体に悪い。。。
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