君を想えば
教室に入ると、

もうすでにいくつかのグループが出来ていた。



「あれ?

乗り遅れた??」


美夜子が心配そうに呟いた。

「大丈夫。

乗り遅れてなんかない!!」

そう言った私は、

大きな声で「おはよう!」とみんなに声をかけた。

一日の始まりは挨拶から。

最初は少し驚いた表情を見せたみんなだが、

すぐに笑顔にかわり、

みんなも「おはよう!」と言ってくれた。

美夜子も私につられて教室に入ってきた。



少しづつだけど、

色んな子と話をした。

みんなすごく話しやすくて、

すぐに溶け込むことが出来た。

美夜子も早速自分の席の後ろの子と話している。



私も席について隣りを見た。

康介はまだ来ていない。

てか、

もうすぐでホームルーム始まるし…。

え…まさか早速休みとか?




ーガラガラ…ー

先生が入ってきた。

小柄なおじちゃん先生。

頭も少しハゲているが、

なんだか可愛らしい先生だ。



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