君を想えば

「は〜い。

みんな席について〜！！

出席をとりまぁ〜す！！」





…とその時だった。





ーガラガラー


「滝沢居ます！」


一瞬静まり帰った教室だが、

すぐに笑いがおきた。

少し息の切れた康介が、

先生にニコッと笑顔を見せて席についた。

先生は呆然としている。

まるでネズミ男が鳩に豆鉄砲をくらったような表情だ。

「よ…よし！滝沢確認！」

そのセリフにまたもや教室が笑いに湧いた。



先生が出席をとる中、

康介が話しかけてきた。



「作戦成功した。」

作戦？？

てか…、

あまりの緊張で顔がよく見れない。

「さ…作戦ってなに？」

とりあえず聞いてみた。

「これでクラス中の奴らが俺の名前覚えただろ？」



確かにそうだ。

「じゃあ…この為にギリギリに来たの？」

「当たり前じゃん。

1人づつ自己紹介するとか面倒くせーし。」

「ほほぉ〜…。」




さては康介、

ずる賢いな？